エイルを迎えるまで、私は1年以上かけて準備しました。
2024年4月から2025年7月まで、本を片っ端から読んで、ブリーダーさんを比較して、毎月の費用シミュレーションをして、「本当に今の生活で飼えるか」を何度も自問しました。
それでも、実際に迎えてみたら想定外のことは山ほど出てきました。
パテラ(膝蓋骨脱臼)の診断。
ごはんを1日30gしか食べない日。
「治ったかも」と思ったら悪化していた、あの1月25日の診察。
だから「準備さえすれば完璧!」とは言えません。
でも、最初の環境づくりと心構えで「防げた困りごと」は確実にありました。
この記事では、愛玩動物飼養管理士(2級)としての知識と、エイル(白黒・メス・2025年3月生まれ)と暮らして経験した「泥臭いリアルな飼い方」をまとめます。
※この記事は一般的な飼養管理の考え方をまとめたものです。診断・治療を目的とした内容ではありません。痛がる・歩き方が急に変わった・咳が増えた・呼吸が苦しそう・食欲が落ちたなどがある場合は、早めに動物病院へ相談してください。
この記事で分かること
- パピヨンを迎える前に確認すべきこと(後悔を減らす)
- パテラ持ちの私が叫びたい「床と段差」の重要性
- 初心者が揃えるべき必須アイテムと選び方
- 食事の基本と「食べムラ」への向き合い方
- しつけ・留守番・社会化の進め方
- 健康管理(歯・健診・よくある不調の見つけ方)
まず知っておきたい:パピヨンの飼い方で「事故が起きやすい」ポイント
パピヨンは、環境さえ整えれば本当に暮らしやすい犬種です。
逆に言うと、最初の環境づくりが雑だと、困りごとが連鎖しやすいです。
- 床が滑る:足が踏ん張れない → 関節に負担が出る(パテラの原因!)
- 段差が多い:ジャンプが増える → 着地の衝撃が積み上がる
- 誤飲・コードかじり:好奇心旺盛なので、子犬期はなんでも口に入れる
- 賢い:「学習が早い」=良い習慣も悪い習慣もすぐ定着する
エイルのパテラも、振り返れば「床の滑り」「段差のジャンプ」が積み重なっていた可能性があります。
診断される前から「変なお姉さん座りをしているな」と気になることはあったのに、廊下を爆走して元気そうに見えるから、流してしまっていたんです。
「事故が起きてから整える」より、「迎える前に整える」。
これが、未来の医療費と愛犬の痛みを減らす一番の近道です。
迎える前に確認したい3つのこと
1)留守番時間を正直に把握する
「可愛いから迎えたい」は最高の動機です。
でも、1日に何時間留守番になるかは、迎える前にちゃんと数えてほしいです。
パピヨンは飼い主が大好きな犬種なので、急に長時間放置されると分離不安になりやすいです。
留守番が長い日が多いなら、最初からサークルやクレートを用意して、「一人でも落ち着ける場所」を作っておく必要があります。
2)家の「危険地帯」を洗い出す
迎える前に、家を「犬の目線(床から10cm)」で見回してください。
- キッチン:誤飲・刃物・熱(ゲートで封鎖推奨)
- 配線周り:コードかじり(感電・火災の原因)
- ゴミ箱周り:賢い子ほど自分で開けます(蓋付き・高所へ)
- 玄関:脱走防止ゲートは必須
エイルも迎えてすぐコードに興味津々で、「これはヤバい!」と思って慌ててカバーを付けたのが最初の週でした。
3)「病気になったらどうする?」を先に決めておく
夜間救急の場所、かかりつけ候補、保険に入るかどうか、毎月の医療積立。
ここを迎える前に決めておくと、いざという時に迷いが減ります。
エイルのパテラ手術は2月6日に予定しています。
手術費用は高額ですが、「お金の心配をしなくていい状態」だったのは、最初から積立をしていたからです。
「まさかうちの子が手術なんて」は誰でも思うこと。だからこそ、元気なうちに備えておく価値があります。
パピヨン初心者が揃えるべき必須アイテム
| アイテム | 選び方のポイント |
|---|---|
| サークル・ケージ | 「安心できる基地」として使う。飛び出し防止のため屋根付きが安心。 |
| クレート(ハウス) | 通院・移動・災害時の避難所。普段から部屋に置いて「入ると落ち着く場所」にしておく。 |
| トイレトレー | シーツ破り対策ならメッシュ付きが楽。洗いやすさも大事。 |
| 食器(フードボウル) | 軽いとひっくり返すので重め(陶器など)が安定。 |
| 給水器 | ボウルでもノズルでもOK。飾り毛が濡れやすい子は工夫が必要。 |
| 滑り止めマット | 最重要アイテム!フローリングは小型犬にとって氷の上と同じ。生活導線には必ず敷く。 |
| 段差用ステップ | ソファやベッドに上るなら必須。ジャンプの衝撃を和らげる。 |
| コードカバー | 100均ので十分。配線は隠すか、カバーで保護。 |
散歩グッズ(ハーネス・リード)の選び方は、散歩記事で詳しくまとめています。
▶ パピヨンの散歩時間とパテラに配慮した歩かせ方
パピヨンに合う室内環境づくり
床:最初にやるべきは「滑りの完全封鎖」
パピヨンは軽やかに走ります。だからこそ、滑る床だと「踏ん張り」や「ズレ」が積み重なって、足に負担が溜まりやすい。
エイルのパテラを経験してから、床の滑り止めは「贅沢」じゃなくて「必要な医療器具」だと思うようになりました。
特に廊下。エイルは廊下を爆走するのが大好きなので、廊下は全面マット化しました。
敷いていく順番:
- まず生活導線(寝床→水→トイレ)をマット化
- 次に「よく走るルート」をマット化
- 最後に部屋全体へ拡張
段差:賢いからこそ「物理的に封鎖」が必要
パピヨンはジャンプ力が高いだけでなく、「頭を使って飛ぼうとする」から厄介です。
これはエイルがパテラと診断される前、まだ元気いっぱいだった頃の話ですが……。
ある日、エイルが高いベッドに乗ろうとして、届かずに一度諦めたことがありました。
「よしよし、諦めたな」と思って安心していたら、一旦部屋の外に出て行ったんです。
数秒後、「ドドドドドド!!!」という猛烈な足音が。
なんとエイルは、「今のジャンプ力じゃ届かないから、廊下の端まで戻って助走をつけよう」と計算して、
トップスピードで部屋に突っ込み、その勢いでベッドに「ピョーーーン!!!」と飛び乗ってきたんです。
「天才かよ!?(そして危ない!!)」
人間顔負けの知能と身体能力に震えました。
一度成功すると味を占めて繰り返すので、結局「ドアを閉めて物理的に入れなくする」しか対策がありませんでした。
「しつけで止める」なんてレベルを超えてくるので、物理的なガードや、ステップの設置で「安全なルート」を作ってあげる対策が必須です。
【懺悔】「可愛くて見てしまった」私の最大の後悔
今でこそパテラ対策に必死な私ですが、迎えた当初は正直、パピヨンの身体能力を甘く見ていました。
エイルは嬉しいと、まるで「ウサギかカンガルー」のように、垂直に高く飛び跳ねます。
ケージの中でも、ベッドの上でも、喜びを全身で表現して「ビヨーン!ビヨーン!」と大ジャンプ。
口では「跳んだらダメだよ〜💦」と注意していましたが、心のどこかで
「こんなに元気で可愛いし、運動神経いいから大丈夫でしょ」
と思ってしまっていたんです。
正直、その楽しそうな姿が可愛くて、本気で止めきれていませんでした。
でも、これが間違いでした。
初めて犬を飼う私は、「小型犬の膝がここまで簡単に外れる」という恐ろしさを知らなかった。
あの時の「可愛いジャンプ」の一回一回が、エイルの膝を少しずつ削っていたんです。
これを読んでいるあなたには、同じ後悔をしてほしくない。
愛犬がカンガルーのように跳ねていたら、絶対に一緒に盛り上がらないでください。
飼い主が反応したり、立って声をかけたりすると、犬はもっと嬉しくなって高く跳びます。
心を鬼にして「スンッ…(無表情)」と無視をして、「そんなことしても楽しくないよ」と態度で示すこと。
そして、人間がその場に座り込んであげてください。
飼い主の目線が下がれば、犬は顔を見るためにジャンプする必要がなくなります。
その「冷静さ」と「低姿勢」が、将来の愛犬の足を救います。


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